- <結婚情報会社へようこそ> 本当の結婚は可能なのか?[3]
- 周りの友人の結婚の知らせに落胆したものの、これ以上一人ぼっちでいるまいと、結婚情報会社を探し始める女性の物語です。
'金・社・빠'と『鉄壁女』
女性は人生で2回ほど、男性がどっと押し寄せる時期があると言われている。
おそらく私の最初の時期は、その時だったのではないだろうか?
光化門の書店で。バスを待っている間。退勤途中の地下鉄で。
「私、変な人じゃないんですけど」から始まるアプローチを何度もかけられ、逃げるように断ってきた。
会社の同じ部署の代理さん、隣の部署のある社員も、好きだと告白してきた。
もちろん社内恋愛をする気は全く無かったので丁重に断り、彼らは皆、退社した。
ある日、以前の職場の同僚の結婚式に出席した。親しい友人ではなかったが、招待されたのだから断る理由もなかった。
新婦控室で挨拶をして祝儀を渡そうと『カバン係』の友人を探したが、誰もいなかった。
「祝儀を受け取る人は別にいませんか?」
「あ、そうしたら、面倒ですが外にいる私の弟に預けてもらえますか?」
封筒を持ってキョロキョロしていると、ある男性に向かって尋ねた。
「もしかして新婦の弟の方ですか?」
「あ…はい。」
「これ、祝儀なんですけど、別に保管しておいて渡していただけますか?」
そうして結婚式が終わって家に帰ろうとしていると、メッセージが届いた。
「今日、結婚式に来てくれて本当にありがとう。」
「すぐ新婚旅行に行くんじゃなかったの?」
「少し時間があったから、来てくれてありがとうって挨拶回りをしていたんだ。」
「おめでとう。新婚旅行楽しんでね。」
「うん…でも…」
「どうした?何か言いたいことがあるの?」
「あ…私、本当こういう話しないんだけど。君、もしかして私の弟とご飯でも一緒に食べてくれないかな?」
「弟?」
「うん、さっき祝儀渡してくれた男の子。」
「あ…そうだった。」
「いや、この子、ずっと君を一度紹介してくれってうるさいのよ。本当に気負わずに、ご飯一度食べてくれる?」
戸惑ったが、不愉快な話ではないので、笑顔で承諾した。
姉から番号を受け取った弟は、すぐに連絡してきた。明日、ご飯でも食べたいと。
それで、約束を付けた。
ただ、普通の早い夕食だった。
彼は緊張しているのか、足を小刻みに震わせていたが、それでも悪くはなかった。
初対面で、あまりに理想のタイプだったので、失礼だとわかっていても姉に連絡先をせがんだと。
咳払いをして、恥ずかしそうに告白する彼は、未熟だがかなり真剣だった。
年齢は若いが、早く結婚して家庭を築きたいと。冗談でアプローチしているのではないので、誤解しないでほしいと。
この時はまだ、『結婚式に行って年下男性に告白された話』を話す程度の、自尊心が高まるハプニングだったのだが。
「姉さん!!何してるの?」
翌晩、酔っ払った彼が電話をかけてきた。
「いや…今日、初出勤だったんだけど、歓迎会があったの。お酒をちょっと飲んじゃった。」
「そうみたいね。明日も出勤するなら、もう帰って休まないと。」
「みんなに君の画像を見せて、彼女だって自慢した?」
「何?」
「プロフィール画像を見せて、俺の彼女だって言ったら、みんな可愛いって言うんだ。大丈夫?」
ぞっと鳥肌が立った。
「それはちょっと違うと思う。私たちはご飯を一度食べただけだし。気分良くないんだけど?」
ごめん。失敗した。もうやらない。でも、本当に姉さんのこと好きなんだ。今すぐ結婚しろって言われたらできる。」
延々と繰り返す彼を、どうすれば落ち着かせて電話を切らせることができるのか分からなかった。
とりあえず寝て、明日また話そうと、なだめすかし1時間かけて電話を切った。
何が起きているのか、さっぱり分からなかった。
ほぼ夜中だったが、ヨーロッパで新婚旅行中の彼女に、急いでメッセージを送った。
「ごめんだけど、君の弟を何とかして。」
「あー!ごめんね。本当にこのガキ、殺しちゃうわ。」
ご飯を食べてお茶をして。ご飯を食べてお茶をして。ご飯を食べてお茶をして。短ければ3回。多ければ5回。
特に何かをしたわけではないのに、男性たちは私に愛情を訴えてきた。
手を握りたがり、キスを求めてきた。
私だけを見てほしいのか。なぜ君は私を毎日見たいと思っているのか。時には彼らは私を責めた。
男性たちは、どうしてご飯を数回食べただけで、愛を語るのか理解できなかった。
結局のところ、最後は自分を罪人に仕立て上げ、「好きだと伝えられなくてごめんなさい」と、幕を閉じた。
似たような状況が繰り返されるうちに、自分が異常なのかと疑い始めた。
「姉ちゃんに一体どんな魔法がかかってるの?男たちがみんな、こんな騒ぎなの。」
親しい妹が舌打ちしながら言った。やはり男性が押し寄せる時期があるというけど、まさにその時らしいと。
しかし、その状況を楽しむには、私はあまりにも臆病で、鉄壁のような『鉄壁女』になってしまった。
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